劇場で60本くらい観た中からチョイス。

ベスト5本(公開順)
ザ・コンサルタント
沈黙―サイレンス―
ラ・ラ・ランド
ライオン~25年目のただいま~
スプリット

ワースト3本
セル
キングアーサー
ハクソ―リッジ

 今年の映画で感じるのは「自己と他者の捉え方」でしょうか。
 ラ・ラ・ランドは確かに「私とあなたのセカイ」に閉じこもる作品ではあるんですが、「パリのアメリカ人」チックな幻想展開含め、チャゼル監督は「セカイ」であることに意識的であるように思います。寧ろ傲慢であるが故に、ラストの夢の哀感が増すというか。

 対してハクソ―リッジは長々書いた通り
http://magiclazy.diarynote.jp/201706262250067812/
 主人公の行動信条が余りに傲慢であり、且つメル・ギブソンがそれに意識的でないのがたまらなく不快です。宗教最高ウェ~イww映画はこれまであったけれど(最近ならニコラス・ケイジの出た「レフト・ビハインド」とか)、メル・ギブソンの手腕が確かなせいで反社会的な態度がさも素晴らしい、道徳的であるように感じられる力があるのが性質が悪い(捕鯨反対が素晴らしいとうたう「ザ・コーヴ」や黒人問題はなかったと見せる「フォレスト・ガンプ」のように)。
 
 ザ・コンサルタントは他者を(終生)感じられないアウトサイダー同士が、互いに支え合い生きる話。社会との隔絶が自己陶酔や傲慢ではなく障害だからこそ、物語の必然性と結末の感動が合致していて素晴らしいです。

 他のワーストに話を移します。
 セルは携帯の電波を通じてゾンビ化するディストピアサバイバル映画。原作者のキングが脚本参加しているのに、ストーリーを牽引する筈の父子の演出が薄くて「小説なぞってるだけ」感がムンムンでした。「ザ・ロード」(若しくはラストオブアス)のような感動はない。異色ゾンビもの追及するにしても、現在公開されている「ディストピア パンドラの少女」ぐらいしっかりしてほしかったですね。
 キングアーサーは長い!タルい!本筋に全く関係ないケイパー要素が中盤に30分ブチ込まれたうえ、エクスカリバー覚醒俺ツエーで問題解決するというケイパーものではあってはならない着地。ガイリッチーが実写「アラジン」撮るのは不安しかありません…。


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