グレイテストショーマン
2018年2月17日 ミュージカルと史実ものは食い合わせが悪いなあ…という印象。
今作は19世紀の興行師P・T・バーナムを描いたミュージカル映画。ミュージカルは歌と踊りでキャラクターの感情を効果的に描く「エモさ」が魅力。宣伝で散々「『ラ・ラ・ランド』のスタッフが再集結!」と謳うように、歌と踊りのレベルは高い。
だが一方、「史実もの」の魅力とは有名な事物人物の成り立ちを知る・体験することである。事実を積み重ねていく「ロジック」に快感を覚えるのだが、残念ながら今作には乏しい。バーナムの成功の秘訣は彼の想像力・説得力にあるのだから、「ユニークな人」をスカウトして事業を拡大していったあの序盤の快感が、後半にもあれば良かったのだが。
確かに、2度目の"The Greatest Show"がかかる大団円は感動する。一度は己の驕慢と不幸で失った輝きの場を取り戻すという再起の「エモ」。資金不足なら波止場で、天幕でやるというサーカステント発明の「ロジック」。2要素が融合し、映像としても物語としても盛り上がるからだ。
だからこそ惜しい。「エモ」部分は主人公・パートナーのフィリップ・サーカス団員と要素が多すぎてぼやけ、「ロジック」部分は前述した通り後半の展開が弱い。
作品としてまとまってはいるが、デミアンチャゼル監督のゴリ押し力は凄かったなあって…。
今作は19世紀の興行師P・T・バーナムを描いたミュージカル映画。ミュージカルは歌と踊りでキャラクターの感情を効果的に描く「エモさ」が魅力。宣伝で散々「『ラ・ラ・ランド』のスタッフが再集結!」と謳うように、歌と踊りのレベルは高い。
だが一方、「史実もの」の魅力とは有名な事物人物の成り立ちを知る・体験することである。事実を積み重ねていく「ロジック」に快感を覚えるのだが、残念ながら今作には乏しい。バーナムの成功の秘訣は彼の想像力・説得力にあるのだから、「ユニークな人」をスカウトして事業を拡大していったあの序盤の快感が、後半にもあれば良かったのだが。
確かに、2度目の"The Greatest Show"がかかる大団円は感動する。一度は己の驕慢と不幸で失った輝きの場を取り戻すという再起の「エモ」。資金不足なら波止場で、天幕でやるというサーカステント発明の「ロジック」。2要素が融合し、映像としても物語としても盛り上がるからだ。
だからこそ惜しい。「エモ」部分は主人公・パートナーのフィリップ・サーカス団員と要素が多すぎてぼやけ、「ロジック」部分は前述した通り後半の展開が弱い。
作品としてまとまってはいるが、デミアンチャゼル監督のゴリ押し力は凄かったなあって…。
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