「about the ban revision of "Vintage"」という英語表現を評していくよ!

・about the ~
 ab(周り)とout(外)から成り立つ通り、aboutは「周辺」を表す。引き合いに出されることの多いofと比べれば
talk of:専門性の高い話
talk about:喩えやおさらいを用いる分かり易い話
との違いが出る。なので他フォーマットの禁止や一般論を出さず、aboutを使うのは微妙…。あ、オリカ脱線が伏線ですかね?
 
 そもそもの話をすれば、文頭に前置詞を持ってくるタイトルも自然ではない。嘘だと思うならSCGやCFBの記事一覧を見て欲しい。
①平叙文の主語
②5W1H
③名詞
99%のタイトル文頭がこのどれかの筈だ。仮に文頭だとしても"of what do you think?"のように文語的倒置表現として使われる。自然な英語とするなら
①The 禁止改訂~
②My impression about/of 禁止改訂~(どうせ禁止改訂について「の所感」って言いたいんやろ?)
等はどうだろうか。

・the ban revision
 意外に思うだろうが、禁止改定(訂)は公式の表現ではない。
https://mtg-jp.com/search/?q=%E7%A6%81%E6%AD%A2%E6%94%B9%E5%AE%9A
公式の日本語訳では禁止制限告知/BANNED AND RESTRICTED ANNOUNCEMENT
https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034000/
となっているし、イゼ速のニュースタイトルでも公式表現に倣っている(本文中には改訂とあるが、これは後述)
http://www.izzetmtgnews.com/archives/94312
 
 想像になるが、大手海外サイト記事の定型表現
https://www.channelfireball.com/all-strategy/articles/may-18-banned-and-restricted-list-update/
「banned and restricted list update(change)」を有志が翻訳した際の表現が流布され、一般化したためだろう。
 
 では何故ban revisionが問題なのか?これでは禁止「の(連体修飾語)」改訂になるからだ。禁止(リストの)改訂ではない。
 カラデシュ、エルドレイン期には禁止が続発したが、「禁止ポリシー変わったな~」との皮肉を込めてban revisionという表現を使うならばアリだが。

 断っておくが、この日本語表現そのものは問題ない。
 第一に日本は言語的・文化的にハイコンテクストだ。頻繁に省略・脱落が行われるため、禁止改定と書いても「禁止(制限リストの)改訂」と受け手側が理解してくれる。
 次に、この表現そのものへの愛着。SNSが未発達で、国内大手ショップが記事に力を入れる前、mtgに関する情報共有と言えばdiarynoteだった。有志が積極的にstar city gamesの記事を翻訳し、private squareに取り上げられて喜んでいたあの時代…。定着した表現を否定するのは余りに無粋だろう。

 だからってban revisionはねえけどな。文中なら兎も角トップバナーの表示に「省略を察せ!」と求められても困るし、アンタの造語(誤直訳)やん。

 ※ ※ ※ ※ ※ 

 代替案示さないのはマジで粗探し止まりなので、英作文の模範提示しときます。
 英語に必要なのは①簡明さ②始めに重要な情報を持ってくること、の2点。(言語的誤りを除いたとしても)about the ban revision of Vintage、では意味の中心がぼやけるんですよ。
 なので
a) 飽くまで直訳が良いなら My opinion on the ban in Vintage(ban of Vintageではヴィンテフォーマットの禁止になりますな)
b) この禁止がやべーと示したいならthe unprecedented ban (in Vintage)
c) 俺が解説してやる!って意気込み示すならWhy banned?(これだけで通じます)

 ご参考までに(誰にだ)。

コメント

オリヒカ
2020年5月22日22:11

最後まで読みました!都営区は550(全盛期)です!

M中
2020年5月23日20:59

都営区550って書くと23区の24倍強そう(無邪気

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