スパイダーマン:ファーフロムホーム
2022年2月24日 映画
今更観てきました。いやーすげー詰まんなかったすね。
まず脚本面。ワンパ過ぎません?1は「少年がヤンチャするも大人2人に窘められる話」。2は「(サノス戦経験しておきながら)青春したいとゴネる話」。そして3作目の今作が「ゴネて世界を危機にさらす話」。自分のエゴで世界規模の迷惑をかけて、それを挽回する展開を続けてしている。結局、全世界に自分の存在を忘れられるしんみりエンドになるんだけど…いや自業自得だしなあ…。
もう一点、マルチバースから侵入して来たヴィランの処遇の問題。彼らは死の瞬間にこの世界に来たため、強制送還してはそのまま死んでしまう。そのため「治療」してから返すことで、運命を変える…というもの。ピーターは叔母ゆずりの正義感で治療を選んだがゆえにその叔母が途中で死ぬんだけど…この選択する意味あった?
平行世界SFしかり時間SFしかり、取った選択の「答え合わせ」が必要だと思うんですよ。「インフィニティーウォー」+「エンドゲーム」におけるストレンジの選択も、まさしく「辛い経験だが最良で唯一の決断」だった訳じゃないですか?
メイの犠牲のうえで5人は運命を変えた(らしい)のであれば、各自戻った平行世界の姿を映してほしかった。ドックオクと共闘するトビースパイダーの画だとか、エレクトロと研究室で語るガーフィールドスパイダーの姿だとか。ピーター自身は知らずとも、「観客だけは」これが最善だと受け取れる。それならばこの選択も尊くなるんだがなあ。
次にアクション。橋上の初戦、ミラーディメンションでの対ストレンジ戦は好いけど、ラストバトルがすげー見づらいね。折角自由の女神で戦うんだから、もっと高低差を活かした構図にしなきゃ。解毒剤を女神像の下・中・上それぞれに配し3on3で戦おうとするが、想定と違う組み合わせになってしまう。そのため各自階層を変えて戦う…とかさ。CGはすごいんだけど、どこで何やってんのか把握出来ない。
残念だったのは、スパイダーマン3人の個性がアクションに出てなかったところ。戦隊ヒーロー大集合が楽しいのは、持ち味を生かした戦いがもう一度見られるからじゃない。トビーはパワー系、ガーフィールドは身のこなしとカメラワーク、そしてホランドはトニえもんのひみつ道具…って個性を出して戦ってよ。
最後に、ファンサービス。クドい…というかダレる。何故なら「会話のための会話」を続けて、話が全く進行してないから。ベンおじさんの言葉、MJの死といったシリアスなものから、ウェブシュートの原理、戦ったヴィラン自慢といったコメディ小ネタに至るまで、ぜ~んぶ立ち話(座り話)で続けるのよ。これ、何かしながらじゃダメ?
解毒剤を調合しながら(ウェブで材料をパスし合いながらだと更に良い)、ウェブシュートで移動しながら、女神像で準備しながら、戦闘の最中に軽口交じりで…。そういう「何かをしながらネタ挟む」なら、話を停滞させることなく情報量が増すのになあ…。この映画150分あるけど、会話シーンだけで10分は削れるでしょ。
そういう意味では、冒頭でデアデビルを出したり、マルチバースの雲越しにクレイヴン・ザ・ハンターやマダム・ウェブをちょい見せしたのはスマートだね。分かる人にだけ分かるやり方で、さらっと流すのが良い。
比較にならない名作だけど、スパイダーバースは1作だけでマルチバース設定・少年の少年譚を描き切っていたよ。スパイダーバース見よう。what’s up danger?のシーンはマジでエモい。
https://www.youtube.com/watch?v=DVz0tIIwyhM
まず脚本面。ワンパ過ぎません?1は「少年がヤンチャするも大人2人に窘められる話」。2は「(サノス戦経験しておきながら)青春したいとゴネる話」。そして3作目の今作が「ゴネて世界を危機にさらす話」。自分のエゴで世界規模の迷惑をかけて、それを挽回する展開を続けてしている。結局、全世界に自分の存在を忘れられるしんみりエンドになるんだけど…いや自業自得だしなあ…。
もう一点、マルチバースから侵入して来たヴィランの処遇の問題。彼らは死の瞬間にこの世界に来たため、強制送還してはそのまま死んでしまう。そのため「治療」してから返すことで、運命を変える…というもの。ピーターは叔母ゆずりの正義感で治療を選んだがゆえにその叔母が途中で死ぬんだけど…この選択する意味あった?
平行世界SFしかり時間SFしかり、取った選択の「答え合わせ」が必要だと思うんですよ。「インフィニティーウォー」+「エンドゲーム」におけるストレンジの選択も、まさしく「辛い経験だが最良で唯一の決断」だった訳じゃないですか?
メイの犠牲のうえで5人は運命を変えた(らしい)のであれば、各自戻った平行世界の姿を映してほしかった。ドックオクと共闘するトビースパイダーの画だとか、エレクトロと研究室で語るガーフィールドスパイダーの姿だとか。ピーター自身は知らずとも、「観客だけは」これが最善だと受け取れる。それならばこの選択も尊くなるんだがなあ。
次にアクション。橋上の初戦、ミラーディメンションでの対ストレンジ戦は好いけど、ラストバトルがすげー見づらいね。折角自由の女神で戦うんだから、もっと高低差を活かした構図にしなきゃ。解毒剤を女神像の下・中・上それぞれに配し3on3で戦おうとするが、想定と違う組み合わせになってしまう。そのため各自階層を変えて戦う…とかさ。CGはすごいんだけど、どこで何やってんのか把握出来ない。
残念だったのは、スパイダーマン3人の個性がアクションに出てなかったところ。戦隊ヒーロー大集合が楽しいのは、持ち味を生かした戦いがもう一度見られるからじゃない。トビーはパワー系、ガーフィールドは身のこなしとカメラワーク、そしてホランドはトニえもんのひみつ道具…って個性を出して戦ってよ。
最後に、ファンサービス。クドい…というかダレる。何故なら「会話のための会話」を続けて、話が全く進行してないから。ベンおじさんの言葉、MJの死といったシリアスなものから、ウェブシュートの原理、戦ったヴィラン自慢といったコメディ小ネタに至るまで、ぜ~んぶ立ち話(座り話)で続けるのよ。これ、何かしながらじゃダメ?
解毒剤を調合しながら(ウェブで材料をパスし合いながらだと更に良い)、ウェブシュートで移動しながら、女神像で準備しながら、戦闘の最中に軽口交じりで…。そういう「何かをしながらネタ挟む」なら、話を停滞させることなく情報量が増すのになあ…。この映画150分あるけど、会話シーンだけで10分は削れるでしょ。
そういう意味では、冒頭でデアデビルを出したり、マルチバースの雲越しにクレイヴン・ザ・ハンターやマダム・ウェブをちょい見せしたのはスマートだね。分かる人にだけ分かるやり方で、さらっと流すのが良い。
比較にならない名作だけど、スパイダーバースは1作だけでマルチバース設定・少年の少年譚を描き切っていたよ。スパイダーバース見よう。what’s up danger?のシーンはマジでエモい。
https://www.youtube.com/watch?v=DVz0tIIwyhM
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