秋アニメ折り返し

2018年11月13日
・ゾンビランドサガ
 評価更に爆上げ。
 序盤の下手さ演出が凄い。80年代を経験した(秋元おニャン子・小泉今日子「何ってったってアイドル」・岡田有希子自殺)日本アイドルと世界の若手スターの違いは、上達の過程を愛でるか完成度の高さを称賛するかにある。ハルヒライブが伝説なのは、演奏のとちり声のかすれで高校生らしさまで作り込まれていたから。
 残念ながら以降のアイドル・学生バンドものは現実のCD展開見据え始めから完成度の高いものが多かった。おんマスライブお前らだよ。彼女らの個人的葛藤の解消やグループ不和の解決によって成長を表現していたが、「俺らが応援することでアイドルが成長していく」快感はそこに生じなかった。
 で、ゾンビランドサガ。中途半端なパフォーマンスを見せられることのシラケ・居た堪れなさがきちんと伝わってくる。だからこそ6話シリアス回がストーリーのみならず納得できる。
 ここまで真剣にアイドルを考察したアニメなのだから、労働関係のブラックさ・営業企画の「仕掛け」・疑似恋愛問題も掘り下げるのかな。そしたら伝説になる。

・グリッドマン 
 ただただ面白い。
 作られた世界メタネタは今更なので、どうツイストしてくるか楽しみだね。円谷監修なのだからそこ絡めた何かがあると嬉しい。

・色づく世界の明日から
 説明不足。3話で主人公の色盲が提示され「だからイケメンの絵に惚れたのか」と分かったものの、「なら魔法と色の関係は?」とか「そもそも魔法の原理は?」と謎が湧いてくる。直接説明するアニメが良いとは勿論思わんが、些末な疑問を吹き飛ばす画や話がある訳でなし…。
 加えてドラマが余りに薄い。「スリービルボード」とは言わんが、PA成功作の「花咲くいろは」ぐらいは無理なのか。トラブルに面することで、主要キャラの違った性格が見えて来るというのはエンターテイメントの常道のハズ。今作はタダの良い子ちゃんたちが質朴な学生生活を送ってるだけだよ。アクションもエロもギャグもない地味アニメで話が退屈なのは致命的。

・やがて君になる
 所作・構図の妙は原作読んで確認したが、光の効果や動きの上手さはアニメならではだね。胸にもたれかかった先輩の髪をしゅるりと手櫛で梳くシーンが本当に官能的でね!これもうね!

・風が強く吹いている
 三浦しをん原作あって、キャラの作り・関係性が絶妙。
 とはいえ、スポーツものとしてどうなのか。3話で高校同期のライバルが「お前こんなレベルと一緒で情けなくないのか!」と言ってくるが正論にしか聞こえない。マネーボールやジャイアントキリングやルーズベルトゲームみたいに、前時代的なスポ根を廃して科学的統計的に勝つなら分かる。でも彼らの練習風景から本業陸上部に勝つロジックがまるで見えてこない。「選ばれたやつしか走っちゃいけないのか」って言ってるけど、ズブの素人チームが4月から始めて年明けの箱根で勝つ方がよっぽど「選ばれ」てるから!
 片手間やっつけの奴らが全国で結果残すとしたら、それは鼻もちならない才能論なのでは。

・ジョジョ5部 
 ムーディーブルース登場回でアバッキオの同僚の死を先に描く改変はナイス。原作で唐突だった「舟は2隻あった!!」も鍵番号と舟番号の乖離で伏線貼ってあるのでわかり易い。アバッキオへの勧誘シーンしかり、アニオリ小ネタが光る。

・ダグ&キリル
 サンライズさん、これ何時タイバニになるの…(絶望
 本当にこのオチャラケで完走するのか?

・転スラ
 異世界転生もの唯一の魅力と言えば終わりだが、チートパラメータでトントン拍子に進んで影響力伝播・地歩固めが際限なく広がっていく快感の甘美さ。これ嫌いな男の子居ないでしょ。

・ゴブスレ
 1話のショックありきだが、未熟な冒険者がフラグ発言するたびに後の惨劇を予想してヒヤヒヤする。けどウェスクレイヴンだったら定期的に人殺してサービスくれたよなあ…と要らんこと考えたりもする。

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